様々な分野におけるメランコリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 14:28 UTC 版)
「メランコリー」の記事における「様々な分野におけるメランコリア」の解説
現代の精神医学の用法では、「メランコリーの特徴を有する」うつ病という、うつ病の細分類であり、重症のものという意味合いが強い。それとは別に、近現代の精神医学では、フーベルトゥス・テレンバッハがその著書『メランコリー』にて提起した、うつ病が起こりやすい性格としての、几帳面で良心的といった特徴を持つ「メランコリー親和型」が主にドイツや日本にて関心を集めたが、1977年の日本の報告以来、うつ病像がそういった特徴を持たないものへと変化しており、日本の現代のうつ病論へとつながっている。 医学では古くはギリシャのヒポクラテスまでさかのぼるが、メランコリーは抑うつを示す状態でも特に重症のものを指してきた。四体液説における黒胆汁質のことを指し、「黒胆汁」という体液の多い人は憂鬱な気質になるとされた。 メランコリーは、哲学用語として、憂鬱な精神状態と、それを引き起こす性格ないし身体的規定や存在論的規定を指す。メランコリーの概念は西洋思想の中で長い伝統をもち、その意味するところは世紀の変遷と共に大きく移り変わってきた。現代的意味におけるメランコリーは、ボードレール、キルケゴール、サルトルらによって概念化された。 図像学的な用法についてはメランコリアという呼び方が日本では一般的である。
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