構造主義科学論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/22 13:53 UTC 版)
構造主義科学論とは、池田清彦によって体系化されたメタ科学論、あるいは科学論である。その要点は「科学は真理の探究ではなく、同一性(構造や形式)の追求である」というものである。構造主義科学論を採用すれば、「主体とは独立自存する外部実在」などというものは仮定しなくとも、科学的営みが実行可能となる。また、構造主義科学論は異なった認識論の間で、どうしても言葉が通じなくなってしまうという、「共約不可能性」の問題を、その根底から解きほぐしてくれる方法論でもある。 構造構成主義では、構造主義科学論を帰納主義や反証主義といった従来の科学論の上位レベル(あるいは別の言い方をすれば基底部)に位置づけ、メタレベルの認識論すなわち「超認識論」という認識の次元(領域)を確保することで、人間科学のあらゆる領域に用いることができるような科学論的基盤を整備しているのである。 この現象学的概念と構造主義科学論は、次に説明する「哲学的構造構成」と「科学的構造構成」に共通した概念として位置づけられている。
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