植物における多細胞体制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 16:27 UTC 版)
「多細胞生物」の記事における「植物における多細胞体制」の解説
植物的生活とは、光合成を行い、独立栄養をすることである。これに類する生物は原核生物の藍藻類、原生生物の藻類各群、植物界にわたっている。光合成をするためには、光が当たって、二酸化炭素と水の取り込みができれば、他に何もいらない。体を固定する必要などから、多細胞化をするにせよ、細胞が平らに並んでいる構造までは、特に工夫しなくても各細胞が自活できる。実際、いくつもの藻類の分類群で、独自に多細胞化が進み、原核生物である藍藻にも一列に並んだ細胞からなる多細胞体制が見られる。その多くでは、生殖細胞の分化以外にはっきりとした分化は見られず、生殖細胞が分化していないものも多い。他方、それらの仲間には、未だに単細胞生活のものが含まれている。褐藻では、藻類の中では例外的に組織の分化が見られ、これが彼らの極端な大型化を支えているのかも知れない。植物の組織分化は、陸上進出時に大きく変化した。体を支え、水を吸い上げるための根や維管束、水の少ないところでの有性生殖を確保するための花など、水中生活の藻類とは遙かに異なった段階の多細胞体制の進化が起きている。
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