根性論の賛否
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 05:15 UTC 版)
根性論は古くより、スポーツの選手や挫折した人を激励する場面で用いられてきた。現代では営業職をはじめとするビジネスの世界にも用いられ、ビジネス本には根性論の色彩が強い。 「苦労に挫折せず、さらなる向上を目指した結果、今までできなかったことが可能になる。そして、そのような利益を得るためには、努力するしかない。努力を続けるために必要なのは根性であり、何事にもめげない精神力こそが必ず人を成功へと導く」という思考法である。こうした考え方は常に否定されるわけではなく、メンタル面が結果を左右する場面では、スポーツの試合において「根性」「絶対に勝つんだという気持ち」など精神的な要素が勝敗に影響することや、正しいトレーニングをする上でのモチベーション維持として用い、健康を害することなく技術や体力の向上につながるといったことも観察される。 その逆に、誤った方向での努力も見られる。「炎天下で水を飲まずに練習を続けて熱中症で倒れる」「関節や筋を傷めていたり、風邪を引いたりしているのに寒い屋外で練習を続行して、体調を余計に悪くする」といったケースが存在する。 また、「途中で投げ出さず最後までやり遂げる」「途中でやめるのは格好が悪い」との根性論から中途での断念を不名誉なものとし、故障を隠して強行出場したり、持久力を必要とする競技では体調不良で意識が朦朧とした状態でありながら競技継続を強行しようとする選手が出ることがある。しかし、強行出場したところで、結局は故障が原因で、本来のパフォーマンスにはほど遠いパフォーマンスしか発揮できないケースも多い。 また、クラブ活動で上級生からの理不尽ないじめに遭ったり、顧問からセクハラや体罰に遭っても、根性論を理由に途中でやめることもできず、最悪の場合、自殺に至る場合がある(上下関係の弊害も参照のこと)。 詳細は「スパルタ教育」を参照
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