松本私案の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 16:48 UTC 版)
「GHQ草案手交時の脅迫問題」の記事における「松本私案の評価」の解説
1946年2月8日にGHQに提出された「憲法改正草案要綱」(松本甲案)は条文の形式ではなく、「何々スルコト」という形式で書かれていた。明治憲法の「第一章 天皇」(第1条-17条)を、「憲法改正草案要綱」(松本甲案)が修正した箇所は7項目あるが、次のように第1条から4条までは「神聖」を「至尊」と一カ所だけ読み替えを行い、また軍に関する条文は「陸海軍」を「軍」と読み替えただけであった。 一 第三条ニ「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」トアルヲ「天皇ハ至尊ニシテ侵スヘカラス」ト改ムルコト 五 第十一条中ニ「陸海軍」トアルヲ「軍」ト改メ且第十二条ノ規定ヲ改メ軍ノ編制及常備兵額ハ法律ヲ以テ之ヲ定ムルモノトスルコト(要綱二十参照) つまり、もし条文化されていたとすると、下記の案がGHQに提出されていたことになる。 第一条 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス第二条 皇位ハ皇室典範ノ定ムル所ニ依リ皇男子孫之ヲ継承ス 第三条 天皇ハ至尊ニシテ侵スヘカラス 第四条 天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ 第十一条 天皇ハ軍ヲ統帥ス
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