東洋哲学との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 19:04 UTC 版)
西洋哲学と東洋哲学を比較した場合、西洋は「学」としての哲学、東洋は「教」としての哲学という見方ができる。すなわち西洋哲学は、学問として論理的観点に立ち、世界の本質の理論的解明を目指している。一方東洋哲学は、釈迦にせよ孔子にせよ、「いかに生きるか」という人生に対する実践的関心が思索を方向づけている。 「実在」の捉え方にも、西洋哲学と東洋哲学の違いが見られる。西洋哲学では、形而上世界/形而下世界、実在界/現象界といった二元論的思考様式が伝統的に見られる。具体的にはプラトンのイデア、アリストテレスの純粋形相などが挙げられる。いずれも真実在は自然の外部、自然を超越した場所に求められる。一方東洋哲学では、真実在は個々人の内奥に求められる。具体的には華厳経の「三界唯一心、心外無別法」、禅宗の「脚下照顧」などが挙げられる。仏教でいう浄土/穢土、涅槃界/煩悩界という別はあくまで観察者の心の反映とされる。
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