東京消防庁のトライハート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 06:21 UTC 版)
「札幌ボデー・トライハート」の記事における「東京消防庁のトライハート」の解説
2016年(平成28年)に2台導入された日本初の一類・二類感染症患者、重体重傷病者対応高規格救急車で、特殊救急車III型と呼ばれている。 1台は2016年(平成28年)6月に新設発隊した「救急機動部隊」に配備された。 もう1台は多摩地域に配備されていたが、2020年に日本における新型コロナウイルス感染症の流行により救急機動部隊に配置転換された。 2021年に2台追加され、計4台が東京消防庁に配備されている。 通常時は一般的な高規格救急車(重体重対応型)として運用されており、感染症患者発生時等に特殊救急車(陰圧型)として運用されている。そのため、常に感染症患者を搬送しているわけではない。 特殊救急車III型は通常のワンボックスカーベースの高規格救急車にはない次のような機能・装備・特徴をもつ。 体格の大きい外国人観光客等に対応するため、約230kgまで搬送できる重体重対応ストレッチャーとその総重量に対応する防振架台を装備している 後輪に車高調整機能付エアサスペンションを装備している。 車内患者室を陰圧状態にすることができる。この機能により、病原体が車外に漏れ出ることなく病院まで安全に搬送することが可能で、患者の容態変化時でも追加の処置を行うことが出来る。 運転席と患者室の間に隔壁及び気密性ドアが設置されており、患者室と運転席を完全に遮断する事ができるため、機関員は病原体を含む空気に曝されることなく安全に運転する事ができる。 一類感染症のエボラウイルス病や二類感染症のSARS、MERS、新型コロナウイルス(COVID-19)などの病原体を不活化(殺菌し、感染性を失わせること)するオゾンガス発生装置を備えている。 上記の装置(重体重対応ストレッチャー・重体重対応防振架台・陰圧装置等)を搭載しつつ、乗車定員8名を実現している。 使用する燃料が軽油の為、大規模災害発生時にガソリンよりも比較的容易に確保ができ、民間のガソリンスタンドで軽油の確保が出来ない場合でも燃料補給車で給油を受けることができる。
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