東京中部間連系設備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:47 UTC 版)
「中部電力パワーグリッド」の記事における「東京中部間連系設備」の解説
東京電力パワーグリッドの50 Hzの電力系統と中部電力パワーグリッドの60 Hzの電力系統との間で電気を融通するためには、周波数変換が必要である。そのための設備を東京中部間連系設備という。2021年(令和3年)4月時点の容量は、4箇所にある設備を合計して2,100 MW(210万kW)である。 一つ目は、電源開発送変電ネットワーク(Jパワー送変電)の佐久間周波数変換所(静岡県浜松市天竜区佐久間町)であり、その容量は、300 MW(30万kW)である。同変換所の50 Hz側には、Jパワー送変電の西東京変電所(東京都町田市)に至る275 kV佐久間東幹線(亘長194.3 km)が接続し、60 Hz側には、Jパワー送変電の名古屋変電所(愛知県春日井市)に至る275 kV佐久間西幹線(亘長107.7 km)が接続する。いずれも、Jパワー送変電の所有である。 二つ目は、東電PGの新信濃変電所(長野県東筑摩郡朝日村)であり、同所には、容量300 MWの周波数変換設備が2セットある。50 Hz側には、新秩父開閉所(埼玉県秩父郡小鹿野町)に至る東電PGの500 kV安曇幹線などが接続する。60 Hz側には、中部電力パワーグリッドの275 kV新信濃分岐線が接続する。 三つ目は、中部電力パワーグリッドの東清水変電所(静岡県静岡市清水区)であり、同所には、容量300 MWの周波数変換設備がある。50 Hz側には、東電PGの駿河変電所(静岡県富士市)に至る東電PGの154 kV富士川線が接続する。60 Hz側には、中部電力パワーグリッドの駿河変電所(静岡県静岡市葵区)に至る275 kV駿河東清水線が接続する。 四つ目は、飛騨信濃周波数変換設備である。中部電力パワーグリッドの飛騨変換所(岐阜県高山市清見町)と東京電力パワーグリッドの新信濃変電所に900 MWの交直変換設備があり、その間を直流±200 kVの飛騨信濃直流幹線(亘長89 km)が結んでいる。 また、2021年(令和3年)現在、新佐久間周波数変換所(300 MW)を設置する計画と東清水変電所の設備を300 MW増強する計画も進んでいる。この計画により、東京中部間連系設備の容量は3,000 MW(300万kW)に拡大する。
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