村・上神とは? わかりやすく解説

村上神

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 03:12 UTC 版)

佐志能神社 (石岡市染谷)」の記事における「村上神」の解説

村上神は、『日本三代実録』の巻第四十八仁和元年9月7日戊子885年)の記述に「授常陸国従五位上正五位下従五位下村上神従五位上」とあり、羽梨山神社とともに従五位上昇叙した。羽梨山神社は「延喜式神名帳」の常陸国茨城郡三座(並小)の一社である。なお『日本三代実録』には郡名記載はない。『新編常陸国誌』は「郡郷考(常陸国郡郷考)」「旧地考(常陸旧地考)」「答問説」等の諸文献に基づき、村上神を村上佐志能神社比定している。 往古竜神山東麓一帯村上村といい、染谷村上村分村として成立した。『新編常陸国誌』に(村上村は)「古へ大村なりしよし、里人云伝ふ、村上千軒など女童の口ずさみにも云あへり」「染谷の人の話に、我染谷は、古へ村上村の内にて、染屋職の者の多く住居たる故、染屋と云しを、いつの頃か今の如く染谷と書かへたる也といへりき、染谷村上村小名なることは、染谷にも伝へたること疑ひなし、と云るが如し」とある。江戸初期元禄検地には両記載がある。 染谷社の社伝では、分村の際、「村上神」が染谷村域入ったため、村上村新たに村上社を創祀したという。一方、『新編常陸国誌』は「今按に新治郡村上村染谷龍神は、両方ともに村上神也、そは村上村の村上神也、さて此村上のうち染谷方にも、斎祭たるものなり」と、染谷社は村上社の分社としている。いずれにしても染谷村上の両古く一社の「村上神」を奉斎していたという認識共通している。 『大日本地名辞書』に「村上とは、湯津石村の神の義なり」とする考察がある。古事記神産み神話で、伊邪那岐命十握剣迦具土神の頸を斬った時に、「御刀前之血」及び「御刀本血」が「湯津石村」にた走り就き、6の神を産んだ同書はさらに闇龗神を「湯津石村」にた走り就いた血から化生した神とし、闇龗神は龍蛇神とされていることと合わせて龍神信仰関連づけている。 村上神を蛇神とする伝承は、『標注古風土記』の那賀郡の「哺時臥之山」の注に「峨眉 小説云、今、新治郡茨城村西二里有村上村、其山上有村龍神社里俗相伝上古所祭小祠也」と記録されている。上古、村上神は蛇神祀る「小祠」だったという。また『新編常陸国誌』の中山信名による補筆部分 に、『常陸国風土記』に蛇神関わる伝承記録されている「哺時臥之山」は竜神山であって誤って那賀郡茨城郷の条に収められたものではないかという考察がある。ただし、一般には「哺時臥之山」は水戸市笠間市城里町境界にある「朝房山」に比定されている。

※この「村上神」の解説は、「佐志能神社 (石岡市染谷)」の解説の一部です。
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