本人による海賊盤入手など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 16:16 UTC 版)
ミュージシャンの中にも海賊CDマニアは多数おり、レッド・ツェッペリンのギタリストジミー・ペイジ、キング・クリムゾンのギタリストロバート・フリップなどは来日の度に西新宿等の海賊CD店を訪れている。その際、店側は彼らの大ファンであると同時に、違法行為をしている後ろめたさからか無料で彼らの海賊CDやビデオをプレゼントしている。 なぜミュージシャンが海賊CD店に行くかは、平たく言えば「海賊盤潰し」である。自分が楽しむのと同時に海賊盤を市場からなくす目的の他、自らの未発表音源・ライヴ音源の下調べと市場調査でもあると見られる。商業的観点から考えた場合、海賊盤は消費者の欲している商品を制作側が発売しないことに起因する需給のミスマッチから産まれたいわば「妥協の産物」であるため、自身の海賊盤を漁ることで流出音源を探し出すとともに需要を見極め、未発表音源・ライヴ音源の公式製品化を企図するものである。 ジミー・ペイジはヤードバーズ以前からの親友であるジェフ・ベックのバンドであったベック・ボガート・アンド・アピスの幻の第2弾アルバム(1曲のみ公式CD化)用の音源を海賊CD店で半ば強引に入手した。来日するたびに大型の旅行鞄を携えて西新宿の海賊CD店を訪れ、自分の関わったバンドの海賊CDを全て詰め込んで帰って行くと言われている。彼が去った後には商品がなくなり棚だけが残されているという伝説がある。また、ついでにボブ・マーリーの海賊CDも持ち去って行くと言われている。 元ディープ・パープル、後のレインボーのギタリスト、リッチー・ブラックモアなどは過去のライヴ音源については必ずしも否定せず自らも来日時などに購入しているのだが、スタジオなどの未発表音源に対しては批判的な姿勢を崩さない。 元野球選手のランディ・ジョンソンはレッド・ツェッペリンの海賊CDの収集家である。
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