最初の蒸気機関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 23:52 UTC 版)
「トーマス・ニューコメン」の記事における「最初の蒸気機関」の解説
ニューコメンとコウリーは、10年余りの思考と実験の末、1710年頃に彼の機関をほぼ開発できたとされている。その頃、コーンウォールのどこかの鉱山で建造されてうまくいかなかった可能性があるが、確認されていない。 確認されている最初の成功した機関は、1712年にスタッフォードシャー州のダドリー城(英語版)近くのコウニーグリー (Coneygree) 炭鉱で建造された機関である。そこはバーミンガムの近くであったので、鉄製品、弁類、バケットなどの多くの部分はバーミンガムで作って現地へ運んで組み立てられた。 その機関は、シリンダの直径21インチ(533mm)、長さ7フィート10インチ(2.39m)、毎分12行程で動作し、1行程あたり10ガロン(45.5リットル)の水を51ヤード(46.6m)深さの坑道からくみ上げた。約5.5HP相当であった。 この機関は鉱山主たちの間で評判を呼び、イギリスおよびヨーロッパ各地から訪問者が訪れた。ニューコメンおよびそのパートナーによるこの発明を、技術史家のL・T・C・ロウルトは「技術の歴史の中で、一人の人間によりこれほど短期間で、これほど最終的な形で開発された重要な発明は、まれにしか見られない」と評している。
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