曝露前接種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 16:10 UTC 版)
日本 流行地への立ち入りを予定する者は、基礎免疫をつけておくのが望ましいが、任意接種であり自由診療となる。狂犬病ワクチンはLEP-Flury株をさらに弱毒化した化血研製HEP-Flury株が用いられる。曝露前接種は、初回接種を0日とすると0-28-180の3回接種となる。抗体陽転は2回接種後の2週後であるため、初回接種から6週目となる。一部の報告によると、3か月を経過してから抗体価の減弱化が始まるともある。WHOの推奨方法とは異なる、日本独自の接種間隔である。追加接種は不要であるが、動物を扱うハイリスク職業者の場合は2年から5年おきに追加接種する。 世界 欧米の狂犬病ワクチンは、前記のように多種多様であるが、組織培養ワクチンが一般的に使用される。曝露前接種は、初回接種を0日とすると、0-7-28の3回接種となる。緊急接種の場合、28日目の代わりに21日目となる。抗体陽転はいずれの場合も、初回接種から4週目となる。また乳幼児では、初回接種後2週間後に抗体陽転したと製造メーカーは発表している。 いずれにせよ3回目の緊急接種を行うと、21日目に完了するため、渡航前には有用である。曝露後接種も、日本産は5回目あたりで抗体陽転が認められたところ、世界の組織培養ワクチンは、およそ14日目に抗体価がWHOの安全基準である0.5 IU/mlを上回っている。追加接種は不要であるが、動物を扱うハイリスク職業者の場合は、2年から5年おきに追加接種する。 WHOの推奨する曝露前接種方法は、0、7、28(または21)である。日本製でこの方法を適用することは、未承認ワクチンを使用するのと同等である。欧米の狂犬病ワクチンは日本未承認であるため、医師の個人輸入を取り扱っているトラベルクリニックで申し込むことにより接種可能である。
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