曖昧化と両極化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/20 13:44 UTC 版)
1970年代以降、ホワイトカラー・ブルーカラー双方の労働現場にコンピュータやITなどの技術革新が導入され始め、労働の機械化・自動化が進んだ。これによって、ブルーカラーは肉体労働から監督労働や判断労働へと移行する一方で、ホワイトカラーは機器操作業務が増え、両者間の差は曖昧となった。 かつて20世紀前半まで、学歴や賃金・報酬、昇進の可能性の違いからホワイトカラーとブルーカラーはそれぞれ異なった階級意識を持っていたが、学歴格差から地位格差まで、ホワイトカラーとブルーカラーの間に存在した格差は高学歴化や賃金水準の平準化に伴って消滅していった。また、マスメディアを中心に、ホワイトカラーとブルーカラーを区別なく「サラリーマン」、または「会社員」とする呼称が普及した。更に、サービス産業の比重の増大によって製造業中心の概念区分では捉えきれない多様な業務も増えたため、ホワイトカラーの範囲も曖昧になりつつある。 就労形態の多様化がホワイトカラーの両極化も生んでいる。下層のホワイトカラーはブルーカラーとの同質化、そしてホワイトカラー内でも上下両層の異質化つまり二重構造化が進んでいる。
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