時間の単位としての日
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 17:52 UTC 版)
1956年までは「日」があらかじめ(絶対のものとして)定まっていることによって、それを24分割して「時」が得られ、「時」を60分割して「分」が得られ、「分」を60分割して「秒」が得られる と理解され、時計もそう調整されていた。 しかし、20世紀なかばごろ、わずかではあるが地球の自転が徐々に遅くなっている(1日の時間が徐々に延びている)ということが知られるようになり、1956年の国際度量衡委員会 (International Committee for Weights and Measures, CIPM) で、平均太陽時とも地球の自転とも無関係な秒を定め、秒を基にして他の時間単位を定めることにした。これによって、「日によって秒を定める」から「秒によって日を定める」へと変化し、時間単位の定義と従属との関係が逆転した。 その結果、現代の計量単位系においては「秒 (s)」が時間の基本単位となっており、日は秒に換算して位置付けている(1日=24時間、1時間=60分、1分=60秒)ので、単純な掛け算によって、1日 = 24時間 = 1440分 = 86400秒とされる。 「日」は国際単位系 (SI) では、分や時などとともに、SI併用単位(SIと併用できる非SI単位)の一つである。「日」の単位記号は「d」である。 ただし、日本の計量法体系では、「日」は時間の単位とは定義されておらず、暦の単位として位置づけられている。すなわち、計量法における時間の単位は、10の整数乗倍のものを除いては、秒・分・時だけである。日・週・月・年は暦の単位であり、計量法における単位の使用規制の対象外である。したがって、暦の単位として「日(単位:d)」を取引または証明に用いることは可能である。
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