映画音楽とイージー・リスニング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 01:19 UTC 版)
「ポピュラー音楽」の記事における「映画音楽とイージー・リスニング」の解説
シンフォニック・スコア全盛だった映画音楽界は、テレビの台頭によって衝撃を受けた。ヘンリー・マンシーニやジョン・ウィリアムズはテレビで腕を磨き、映画音楽で活躍した人たちだが、彼らはそれまでの映画音楽の伝統にとらわれることなく、時代を反映した革新的な音楽を映画に取り入れた。1960年代はヨーロッパ勢が活躍しており、「007」のジョン・バリー、「シェルブールの雨傘」のミシェル・ルグラン、「男と女」のフランシス・レイ、「荒野の用心棒」のエンニオ・モリコーネ、「ゴッド・ファーザー」のニーノ・ロータらがいる。また誕生して間もないロックを映画音楽に取り入れる試みも行われ、「卒業」や「イージー・ライダー」は当時の有名なロックをテーマ曲としていた。 ムード音楽は1970年代以降、アメリカの音楽業界紙の表記に習ってイージー・リスニングと呼ばれるようになる。駅やデパートなどでのBGM使用は一般化し、単純労働の作業場でのBGMの活用が研究されるなど、この時代は音楽を人間工学的に利用しようと言う社会的な動きが存在した。この頃ポール・モーリアが登場し、68年に恋はみずいろでビルボード・ホット100で5週連続1位を獲得し、年間チャートでも3位に入っているが、先述のヘンリー・マンシーニやミシェル・ルグランやフランシス・レイやニーノ・ロータの映画音楽もイージー・リスニングとしても聴かれている。
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