旧字旧仮名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 20:38 UTC 版)
執筆においては旧字・旧仮名遣いを厳として固守し続け、著作物はすべて旧字・旧仮名遣いで刊行されており、没後の出版においても百間の遺志として旧仮名が守られていた。また言葉遣いのわずかな違いにも厳しく、谷崎潤一郎の『文章読本』に記された送り仮名の使用法について異議を唱えたこともある。生誕百年に当たる1989年(平成元年)以降、弟子で小説家の中村武志の判断により、遺族(著作権者)の許可の下に、文庫に限り特殊なものを除いて新字・新仮名遣いで発行されている。中村は新かなにした理由として、旧仮名に馴染みのない若い世代も百閒に親しんでもらいたいからとしているが、しかしこれは百閒の本意ではないため、霊界で百閒に会ったら勝手に新かなに改めたことを詫びてひたすらにお許しを乞うつもりだと述べている。
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