日本におけるBCGワクチン接種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 06:24 UTC 版)
「BCG」の記事における「日本におけるBCGワクチン接種」の解説
1951年、結核予防法が施行となり、法律による経皮接種が開始された。ツベルクリン反応検査の皮内注射を行い、陽性以外の(陰性や疑陽性の)反応の場合、経皮接種が行われた。接種時期は、幼児期、小学生、中学生の3回であった。 2005年(平成17年)の結核予防法改正により、接種時期は生後6ヶ月未満(生後3ヶ月以降を推奨)の1回となり、ツベルクリン反応検査なしで接種することとなった。 2014年(平成26年)の法改正により、接種時期が生後1年未満(生後5ヶ月以降8ヶ月未満を推奨)に変更された。予防接種法に基づいて接種される「定期予防接種(公費助成)」である。 方法としては1960年代から管針法(直径2センチくらいの円の中に針が9本あるスタンプ状の管針と呼ばれる接種器を上腕部に2回押し付けて行う方法)が採用されている。接種後は接種部位が赤く腫れた状態になり、徐々に痂疲化し、やがて瘢痕化する(経過や変化する刺入部の数や程度には個人差がある)。 この瘢痕は、時間の経過とともに退縮するが、完全に消えることはなく、瘢痕が一生残ることになる。類似のデバイスを使用したBCGワクチンの皮内接種は、日本やイギリス、アメリカなどでも普及しており、局所の炎症や潰瘍を軽減する効果があるとされる。接種器の形・接種の仕方から、俗に「はんこ注射」や「スタンプ注射」などと呼ばれている。 「結核発症の予防」という本来の目的とは異なるが、乳幼児が罹患する川崎病では、このBCG接種跡が発赤することが多く、確定診断の一助になっている。
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