日本におけるラディゲ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 06:23 UTC 版)
「レーモン・ラディゲ」の記事における「日本におけるラディゲ」の解説
ラディゲの『ドルジェル伯の舞踏会』の文体や心理描写は、昭和の日本文学者に様々な影響を及ぼし、1924年(大正13年)のフランス語の原作発表後、1930年(昭和5年)の小林秀雄による作品紹介や、1931年(昭和6年)の堀口大學訳での出版で、堀辰雄『聖家族』、横光利一『機械』、三島由紀夫『盗賊』、『美徳のよろめき』 大岡昇平『武蔵野夫人』などの諸作品に影響を与えた。 三島由紀夫は、初期の短編『ラディゲの死』(1953年)で、ラディゲの臨終を看取ったジャン・コクトーのエピソードを作品化している。若き日の三島は、堀口大學訳『ドルジェル伯の舞踏会』(白水社)を何度もくり返し読み、「少年時代の私の聖書」だったと述べ、そのエレガントな文体に惹かれ、ラディゲに自己同一化するほど、多大な影響を与えられたと述懐している。
※この「日本におけるラディゲ」の解説は、「レーモン・ラディゲ」の解説の一部です。
「日本におけるラディゲ」を含む「レーモン・ラディゲ」の記事については、「レーモン・ラディゲ」の概要を参照ください。
- 日本におけるラディゲのページへのリンク