日本での保全状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/22 03:15 UTC 版)
かつては平野部で普通に見られる種だったとされ、1950年代以前に採集された標本が多数残っているが、高度経済成長期の生息環境破壊で姿を消し、1970年代以降は明確な記録がない。環境省レッドリストでは2000年・2007年の改訂にて絶滅危惧I類(CR+EN)に選定され、2012年の改訂(第4次レッドリスト)で絶滅種として選定された。 急激な絶滅の要因には不明点が多いが、平野部に偏って分布する種だったため、生息地の消失・改変(宅地開発・水田の圃場整備・農法変化など)や1960年代の強力な農薬の大量散布、街灯設置などによる影響を強く受けたことが考えられる。特に農薬に対する感受性が非常に高かった可能性やメタ個体群構造の崩壊が急激な絶滅の要因として指摘されている。 石川県ふれあい昆虫館(石川県白山市)は海外産の本種個体を用いた人工繁殖に成功し、2017年11月11日から日本国内初となる生体展示を実施している。
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