日常の困難
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 18:09 UTC 版)
直前の職業は、おもに日雇い労働など、もともと不安定な就労形態であった者が多く、建設不況などにより日雇い労働市場が縮小した現在、高齢化の問題も手伝って、仕事に就くのに困難な状況が伴っており、職業訓練や新たな雇用の創出などの対策が求められる。また、アルコール依存症などによる心身面の問題を抱える者については、一旦、生活を立て直した後で、また再び野宿に戻る場合があるなどの問題を抱えている。 屋外で生活することが多いため、気温の変化に対応することが難しく死に直面することもある。2017年1月に欧州が寒波に見舞われた際には、30人以上(移民も含まれている)が凍死。同寒波はウクライナも襲い、同国内だけでも40人が死亡。寒さをしのぐために飲酒しており、遺体の大半は路上で発見されていると指摘している医師もいる。一方、2015年6月にパキスタンが熱波に見舞われた際には、1,200人以上が死亡。死亡者の2/3は路上生活者や麻薬常用者であった。日本でも、凍死する例が、しばしば発生している。衛生面においても課題が見られる。2007年の調査では衛生面の問題が日常生活の課題として30.8%を占めており、特に女性は月経の対処によって感染症に罹患するリスクを抱えているものの、生理処理用品が高額であることなどから対処法が限られていることが指摘されている。
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