施設 (仏教用語)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/09/22 11:39 UTC 版)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2015年9月) |
施設(せせつ、梵: prajñapti , プラジュニャプティ、巴: paññatti, パンニャッティ)とは、仏教で「仮の指定・設定」といった原義の語であり、「概念」を意味する語。仮設・仮説(けせつ)、説仮(せつけ)、仮名(けみょう)等とも。
下述するように、仏教では、ギリシア哲学(例えば、プラトンの『クラテュロス』の議論や、ユークリッドの『原論』における定義のあり方など)にも見られるように、言葉や概念は、社会的・世俗的な約束事として、仮に設定しているものに過ぎないという発想が、少なくとも部派仏教の段階では既に確立していた。そしてこれは、「二諦論」における片方の「世俗諦」(世俗・人間社会の真理)とも結合したものでもあり、仏教が主張する「世界の実相」としての「勝義諦」(真諦)と、対を成すものでもあった。
歴史
部派仏教
説一切有部の初期の論書(アビダルマ)である『六足論』の中には、概念説明論としての『施設論』(せせつろん、梵: Prajñapti-śāstra , プラジュニャプティ・シャーストラ)がある[1]。
分別説部、すなわち南伝上座部仏教に伝承される『パーリ語仏典』の論蔵にも、概念説明論としての『人施設論』(じんせせつろん、巴: Puggala-paññatti, プッガラ・パンニャッティ)が含まれている[2]。
また、大衆部から分岐した部派の中には、その名もずばり「説仮部」(せつけぶ、梵: Prajñaptivāda , プラジュニャプティヴァーダ)という部派がある。
大乗仏教
大乗仏教においては、中観派の祖・ナーガールジュナ(龍樹)によって、「相依性」(そうえしょう)に則った「無自称」「法空」、すなわち「法(ダルマ)すらも仮のもの」という考えが主張されたため、仮説(けせつ)・仮名(けみょう)と看做される領域が一挙に拡大・普遍化された。
その主張は、『中論』の、第24章18詩である、
「衆因縁生(因縁所生)の法、我即ち是れ無(空)なりと説く。亦た是れ仮名と為す。亦是れ中道の義なり。」
(どんな縁起の法でも、それを我々は空と説く。それは仮に設けられたものであって、それはすなわち中道である。)
に象徴的に示されている。
脚注・出典
関連項目
「施設 (仏教用語)」の例文・使い方・用例・文例
- どのメンバーもこれらの施設を使うことができる
- その病院は町で最も古い公共施設です
- 公共施設
- 彼は子ども時代を施設で過ごした
- 運動施設利用の特典は会員に限られます
- 会員は当然スポーツ施設を無料で使用する特典を与えられる
- その施設は篤志家による寄付金によって維持されている
- 任意寄付によって維持されている施設
- 当社は多くの娯楽施設・商業施設に30年以上の実績を持ちます
- 伊豆高原地区の宿泊施設を紹介します
- 当社は、福祉施設、個人のお客様からも多くの注文を頂きます
- 彼が大学内の施設を利用します
- 市は芸術文化施設の建設を推進します
- あの企業が既にフロン処理装置を施設内に設置している
- それが当該の施設の管理に係る
- 契約時に保証金1ヶ月分、施設管理料1ヶ月分が係ります
- 市が新たに道路や公園等の公共施設を整備します
- 彼が今春に実施設計と既存施設の解体工事に着手する
- 彼がいくつかの施設を見学しました
- 次のとおり施設の使用を許可する
- 施設_(仏教用語)のページへのリンク