新潟県警不祥事問題(にいがたけんけいふしょうじもんだい)
「行かなくていいのか」「いいんである」-これは、小林本部長と中田局長との会話である。新潟女性監禁事件で女性が保護された頃、二人はちょうど宴会の最中だった。
1999年の一連の不祥事から、警察の風紀引き締めのため、警察庁では2000年から「特別監察」を行っている。問題の2000年1月28日、中田局長はこの「特別監察」の目的でたまたま、新潟県に出張していた。その日、中田局長は新潟市内などを視察、その夜、ホテルで小林本部長らからの接待を受けた。
本部長がホテルに到着したのは夕方5時ごろである。これに先立って、本部長は「女性が保護された」と報告を受けた。本来ならば、本部長は県警の最高責任者として、その時点で現場に向かうべきだった。しかし、実際には本部長らは予定どおり宴会を始める。
宴会が始まった後も、監禁事件に関して、何度も連絡・報告があった。本部長はその度に席をはずして指示、指揮をとった。この際に事件発表についても意見を求められている。この中には「女性は病院で発見された」というように、うその発表をすることも含まれていた。しかし本部長はこれに同意、虚偽発表の了解を与えた。
この不祥事発覚の後、国家公安委員会と同庁は、二人の行為が警察の信用を失墜させたとして、小林本部長を減給の懲戒処分とした。
(2000.03.01更新)
- 新潟県警不祥事問題のページへのリンク