新日本製鐵大分製鐵所とは? わかりやすく解説

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新日本製鐵大分製鐵所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/09/30 00:31 UTC 版)

大分製鐵所(おおいたせいてつじょ)は、大分県大分市大字西ノ洲にある新日本製鐵(新日鉄)の銑鋼一貫製鉄所である。社名を含めた正式名称は新日本製鐵株式會社[1]大分製鐵所

目次

概要

大分港に面し、敷地面積は約718万。従業員数は1,696人(2010年7月1日時点)である。年間の粗鋼生産量は約760万トン(2009年度実績、新日鉄全体の粗鋼生産量の約28%)で、君津製鐵所に次ぎ、新日鉄で2番目の規模を持つ製鉄所である。君津製鐵所・名古屋製鐵所とともに新日鉄の主力製鉄所の一つだが、それらとは異なり製品は一部の鋼板に特化している。

なお、2011年(平成23年)4月1日には、山口県光市にある新日本製鐵鋼管事業部光鋼管部(旧新日本製鐵光製鐵所の鋼管部門)が大分製鐵所に統合されて、大分製鐵所光鋼管工場となっている[2]

設備と製品

銑鋼一貫製鉄所の核となる高炉は合計2基ある。第1・第2高炉とも炉内容積は5,775で、世界最大級の大きさである。高炉で生産された銑鉄製鋼する転炉は3基。転炉からのを鋼片に鋳造する連続鋳造設備も3基ある。

鋼板の製造設備は、厚板(厚鋼板)用と熱延鋼板(薄鋼板の一種)用のものが1つずつある。厚板は船舶などの大型構造物に、熱延鋼板は自動車部品などに使用される。ただし、熱延鋼板を加工する設備(例えば、冷延設備やめっき設備)は存在しない。

鉄鋼関連の設備ではないが、新日鉄の独立発電事業 (IPP) 用の火力発電所を有し、九州電力発電した電力を供給している。また、黒崎播磨大分マッド工場や大分共同火力といった新日鉄のグループ企業の工場も製鉄所構内に設置されている。

沿革

元々は富士製鐵によって計画が進められており、八幡製鐵・富士製鐵の合併による新日本製鐵(新日鉄)発足の翌年にあたる、1971年(昭和46年)に操業を開始した。新日鉄が保有する製鉄所の中では、最も歴史が短い。

  • 1969年(昭和44年)12月5日 - 富士製鐵により起工。
  • 1970年(昭和45年)3月31日 - 新日鉄発足。
  • 1971年(昭和46年)6月1日 - 新日鉄大分製鐵所として発足。
  • 1971年(昭和46年)11月 - 連続熱延工場稼動。
  • 1972年(昭和47年)4月19日 - 第1高炉火入れ (4,884m³)。銑鋼一貫体制確立。
  • 1976年(昭和51年)10月 - 第2高炉火入れ。
  • 1977年(昭和52年)1月 - 厚板工場稼働。
  • 2002年平成14年)4月 - 電力卸供給事業開始。
  • 2004年(平成16年)5月 - 第2高炉改修・火入れ(5,775m³、世界最大の高炉に)。
  • 2006年(平成18年) - 第5コークス炉新設着工(世界初「SCOPE式」採用)。
  • 2009年(平成21年)8月 - 第1高炉改修・火入れ (5,775m³)。
  • 2011年(平成23年)4月1日 - 新日本製鐵鋼管事業部光鋼管部が大分製鐵所に統合され、大分製鐵所光鋼管工場となる。

脚注

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  1. ^ 「社」の示偏)は、新字体の「礻」ではなく康熙字典体の「示」。
  2. ^ 平成23年4月1日付組織改正について (PDF) 新日本製鐵、2011年3月14日

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