断面形状による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 19:56 UTC 版)
鋼材は引っ張り強度は高いが、曲げや圧縮の強度はそれに比べて低いので、様々な断面形状に加工され強度を高める工夫がされている。できるだけ中央から遠い位置に断面を集中させ、想定する方向への曲げに対して断面二次モーメントが大きくなるよう設計されている。 H形鋼 断面がアルファベットのHに似た形状の鋼材。引っ張り、曲げ、圧縮のいずれの応力にもよく耐え、極めてバランスの良い鋼材であるので最も多用されている。 角形鋼管 断面がボックス状(箱形)になった鋼材を示す。X-Y方向で同等の断面性能を示すため、柱材としてよく用いられる。閉鎖断面のため、曲げ捩れ変形(横座屈)や局部座屈に対して強い特徴がある。 円形鋼管 断面が円形になった鋼材を示す。方向によらず断面性能が一定のため、角形鋼管と同様に柱材によく用いられる。 山形鋼(アングル) アルファベットのLに似た断面の鋼材。 溝形鋼(チャンネル) 断面が片仮名のコの字に似た形状の鋼材。 リップ溝形鋼(リップドチャンネル、C形鋼) 溝形鋼の開口部を内側に少し折り込んでアルファベットのCを四角く押しつぶしたような形状の断面を持つ鋼材。板厚が薄いので軽量鉄骨に多用されている。
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