斑点米の対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/10 16:08 UTC 版)
カメムシの防除に現在もっとも有効とされているのは、農薬散布である。斑点米カメムシは稲で一年間を過ごすのではなく、周辺に生える他の草から飛来して被害を出すので、水田だけを対象にしては防除の効果は上がらない。付近の草むらまで含めた広い範囲の散布が必要になる。 カメムシだけに効き、他の昆虫に効かない殺虫剤はないので、広範囲の散布はその地域の昆虫全体に影響を及ぼす。農薬散布は日本でもミツバチの大量死の原因だと指摘されている。殺虫効果が高く人体への影響が少ないとして1990年代から使用されているネオニコチノイド系農薬が特に悪影響を及ぼしているとする説もある。ミツバチ被害は、蜂蜜生産だけでなく、受粉を養蜂家に依頼する果樹園農家にも打撃を与える。そして、多種多様な昆虫とそれを食べる鳥類に及ぶ自然の生態系を攪乱する。農薬の禁止・制限を求める主張の中には、現行の米の等級基準が着色粒を重視しすぎていると問題視する声もある。2004年に岩手県議会、2005年には秋田県議会が「農産物検査制度の見直しを求める意見書」を国に提出した。
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