斎藤忍随
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人物情報 | |
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生誕 | 1917年5月6日 北海道宗谷支庁枝幸郡中頓別町 |
死没 | 1986年1月21日(68歳没) |
出身校 | 東京帝国大学 |
学問 | |
研究分野 | 古代ギリシア哲学 |
主要な作品 | 『プラトン』 |
主な受賞歴 | 芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章 |
斎藤 忍随(さいとう にんずい、1917年5月6日[1] - 1986年1月21日[1])は、日本の哲学者、西洋古典学者(古代ギリシア哲学)。東京大学文学部名誉教授。
略歴
北海道[1]宗谷支庁枝幸郡中頓別町に生まれる[2]、生家は曹洞宗開禅寺。旧制旭川中学、旧制二高を経て、1944年、東京帝国大学文学部哲学科卒業[1]。
1948年、新設の北海道大学法文学部に助教授で赴任(1950年、法学部と文学部に分離)、1952年、東京大学文学部助教授を併任、1954年、東大助教授に専任、1969年、教授[1]。1972年から1974年まで文学部長[1]。1978年、定年退官[1]し名誉教授、成城大学教授[1]。同年、紫綬褒章受章[2]。1984年、成城大学退職[1]。
ギリシア哲学研究の第一人者で、哲学会理事長[1]、西洋古典学会常任委員[1]、日本ギリシャ協会理事[1]を務めた。 1972年に『プラトン』で芸術選奨文部大臣賞受賞。1984年1月には「講書始の儀」で進講[3]を行った。1986年冬、散歩中に公園で倒れ急逝した。
著書
- 『プラトン』(岩波新書) 1972
- 『知者たちの言葉 ソクラテス以前』(岩波新書) 1976
- 『プラトン』(講談社、人類の知的遺産 7) 1983、のち改訂版『プラトン』(講談社学術文庫) 1997
- 『幾度もソクラテスの名を 1 1946 - 1965』
※以下は遺著
- 『幾度もソクラテスの名を 2 1966 - 1986』(みすず書房) 1986 - 論文・エセー集
- 『アポローン ギリシア文学散歩』(岩波書店) 1987、のち改訂版『ギリシア文学散歩』(岩波現代文庫) 2007
- 『プラトン以前の哲学者たち ギリシア哲学史講義』(岩波書店) 1987
共著
- 『ギリシア・ローマ古典文学案内』(高津春繁共著、岩波文庫別冊) 1963、のち改版 1992
- 『美の哲学』(伊藤勝彦共編、学文社) 1973
- 『原典による哲学の歩み』(岩崎武雄共編著、講談社) 1974
- 『<対話>はいつ、どこででも プラトン講義』(後藤明生対話、朝日出版社、Lecture books) 1984
翻訳
- 『読書について 他二篇』(ショウペンハウエル、岩波文庫) 1960、のち改訳 1983(単行判も)、ワイド版 2013
- 『カルミデス』(プラトン、筑摩書房、世界人生論全集1) 1963 - 次巻の第2で解説担当
- 『アレクサンドロスに贈る弁論術』(岩田靖夫共訳、岩波書店、アリストテレス全集 16) 1968
- 『意志と表象としての世界 正編 Ⅰ・Ⅱ』(ショーペンハウアー、共訳、白水社(全14巻))、のち「全集」1972 - 1973、単行版1975、新装版1996、2004
- 『美について』(プロティノス、左近司祥子共訳、講談社学術文庫) 2009
脚注
固有名詞の分類
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