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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 02:35 UTC 版)
1990年代まで、ロシアの古典はロシア語から直接ではなく、フランス語を経由してヨーロッパポルトガル語に翻訳されていた(例えば、ジョゼ・サラマーゴによるレフ・トルストイの『アンナ・カレーニナ』のフランス語経由の翻訳(1959年)など)。 もう一つの分かりやすい例は、1763年から1771年にかけてアレクセイ・フィラトフがアラビア語の『千夜一夜物語』を初めてロシア語に翻訳したことである。これは1717年にアントワーヌ・ガランが訳したフランス語版を元にしている。その後のロシア語訳も、ヨーロッパの版を参考にしている。例えば、ユリア・ドッペルマイヤーの訳(1889~1890年)はガランのテキストを、リュドミラ・シェルグノヴァの訳(1894年)はエドワード・ウィリアム・レーン(英語版)の英訳(1838年~1840年)を基にしている。 また、トマス・モアの『ユートピア』は原文がラテン語で書かれており、日本では沢田昭夫によるラテン語から直接翻訳した版が出るまでは、ラルフ・ロビンソンによる英訳版からの重訳であった(村山勇三訳、本多顕彰訳、平井正穂訳)。
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