数と分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 05:16 UTC 版)
「ハービッグ・ハロー天体」の記事における「数と分布」の解説
2006年現在、400個以上のハービッグ・ハロー天体または天体群が知られている。HH 天体は星形成が起きているHII領域に数多く存在し、しばしば大きな集団となって存在する。HH 天体は典型的にはボック・グロビュール(非常に若い星を含んでいる暗黒星雲)のそばで見つかり、しばしばグロビュール内部からの物質放出によって作られている。また、エネルギー源となる一つの恒星のそばに複数の HH 天体が見られたり、親星の自転軸の延長線上に沿って HH 天体がひも状に分布している場合もある。 発見される HH 天体の数はここ数年で急速に増加しているが、それでも我々の銀河系に存在する HH 天体の総数に比べると観測されている割合はごくわずかであると考えられている。研究者の推定では、銀河系全体には約15万個の HH 天体が存在すると見積もられており 、その大多数は我々から遠すぎて現在の観測技術では観測できないと考えられている。ほとんどの HH 天体は親星から0.5パーセク以内に位置しており、1pc 以上離れて存在する例はごくわずかである。しかし中には親星から数パーセク離れている例もあり、これらは親星周辺の星間物質の密度があまり高くなく、放出物質が拡散することなく遠距離まで達することができた例だと考えられる。
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