敬称とポリティカル・コレクトネス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 01:45 UTC 版)
「敬称」の記事における「敬称とポリティカル・コレクトネス」の解説
ポリティカル・コレクトネスの関係から不適切とされる敬称の使い方は改めるべきだという観点がある。 学校などで男子に「くん(君)」、女子に「さん」をつけて区別することが一般的に用いられていたが、近年、一般的な「さん」に比べて「くん」を使用する相手が対等以下に限定されるという理由で、男女平等の観点から、この用法は適切でないという意見もあり、男女とも「さん」をつけることが奨励されつつある(特に義務教育を終えた、年配の人が混ざることがある高校や大学の場合)。なお、病院では年少の男子に対しては「くん」、女子には「ちゃん」を用いるのが一般的である。 また、「女史」のように女性であることを強調した敬称などは「性差別語」の一つとされる。1997年5月に刊行された共同通信社『記者ハンドブック第8版』において、「女史」は使用せずに「さん」を用いると示されている。 英語において、既婚女性に対する敬称のMrs.は本来は夫の姓または姓名につけて用いるのが普通であったが、改まった場で自分の名前ではなく夫の名前で呼ばれるのは女性蔑視だとして、近時では自分のフルネームにMrs.をつけて呼ぶ例が多い。さらに、女性について既婚か未婚かによって敬称を異にするのも不適切であるとして、既婚・未婚を問わずMs.を用いることがビジネスの場などでは一般化している。 2012年、フランスで未婚女性に対する敬称のMademoiselleの表現は性差別にあたるとして、公文書では未婚・既婚を問わずMadameで統一するよう通達が出された。
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