政党連合の仮説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 14:02 UTC 版)
各政党が組む連合の組み合わせとしていくつかのモデルが作られている。 最少勝利連合 - 議会の過半数を取れる政党連合の組み合わせのうち最も規模の小さいもの。与党議員にとって1人当たりの予算・ポストの取り分が最も多くなる。実際にはイデオロギーの差が大きい政党(たとえば自民党と共産党)が組むことは少ないので、現実に即した理論とは言えない。 最低政党数連合 - 連合に参加する政党の数が最も少ない組み合わせ。政党間の交渉コストを抑え、連合内の対立が発生する確率を減らすことができる 隣接最少連合 - 政党間の交渉はイデオロギー的な順序を反映して行われ、隣接する政党の仲立ちによって連合が形成されるとする 最少レンジ連合 - 政党連合内のイデオロギーの差異を最小限にする組み合わせ 日本のオール与党体制はこれらのうちどのモデルにも当てはまっていないように見える。しかし、前述したように自民党と社会党が共に農村重視であることから考えると、両党が組むことは隣接最少連合になる。また、かつてはオール与党体制の方が中央から予算を獲得するのに有利だった(前述)。このため、各党は政党連合を小さくして取り分を増やすことよりも、予算獲得のために協力するためにオール与党体制を作る選択肢が生まれた。
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