放牧育成
子牛が(おとな)になるまで、放牧中心に育てること。この、放牧育成は生後2〜3ヶ月ごろからはじまります。 多くの場合、草地や労働力に制約があるので、放牧育成を希望する酪農家は近くの育成牧場などに子牛を預けることになります。 放牧育成は、野外で、しかも牧草で育つため、四肢が丈夫な、第1胃のよく発達した牛に育てることができます。心肺機能も発達し、病気になりにくいともいわれています。このようなメリットから、おとなになってからの繁殖性にも良い成果があらわれるのです。しかも、酪農家自身が飼育するより低コストで、経済的な面からも活用されています。 年間を通じて行う周年放牧ではなく、特定の期間だけ行われる放牧を季節放牧と呼んでいます。日本の場合、牧草が生育するのは春から秋にかけて。しかし、夏枯れで草量が減少したり、牛にとって吸血昆虫のストレスの多い夏場の放牧を避ける傾向があります。つまり、季節放牧といえば、春と秋、または春だけの放牧のことなのです。出典:「酪農大百科」 |
<ミルククラブ情報誌'2000 SUMMER vol.36より> |
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