放射線検出器に用いられる反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:37 UTC 版)
「放射線」の記事における「放射線検出器に用いられる反応」の解説
放射線は物質と相互作用するが、そのうちの一部及びそれらから誘発される二次的な現象は放射線検出器の原理として利用されている。 電離 (ionize) 放射線と物質との相互作用によって原子は電離される。このとき放出された電子と陽イオンとでイオン対が生成されることになるが、これらを電気的に集めて入射した放射線(電離をもたらした放射線)を検出することができる。電離反応を利用した検出器としては、比例計数管、ガイガー=ミュラー計数管、半導体検出器、電離箱、霧箱、泡箱、放電箱などがある。 励起 (electrical excitation) 放射線によって励起された原子や分子が、その後に発光することがある。発光する物質をシンチレータ (scintillator) と呼ぶ。この発光現象を利用して放射線を検出器の原理とするものをシンチレーション検出器と呼ぶ。 その他の現象を利用したもの 化学反応:放射線により誘発された化学反応や写真作用を検出器の原理としているものもある。フィルムバッジなど 放射線損傷 :放射線によって、物質の結晶に格子欠陥が生じたり、物質の材料科学的な物性値が変化したりすることを放射線損傷を受けたという。放射線損傷を利用した検出器としては固体飛跡検出器と呼ばれるものがある。 チェレンコフ放射:チェレンコフ検出器
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