改革の効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/31 22:36 UTC 版)
スペイン本国においては、一連のブルボン改革によっても衰退を抑えることはできず、イギリスやアメリカ合衆国などの進出を前にして、貿易統制もままならない状態であった。1805年のトラファルガーの海戦でイギリスに大敗したことは、海上覇権を完全にイギリスに奪われたことを象徴していた。 スペインが衰退する一方で、インディアス植民地は飛躍的な発展を遂げた。1750年から1800年の間に人口は8%増加し、当時のヨーロッパの増加率の2倍にあたった。ヌエバ・エスパーニャでは人口が700万人に達し、労働集約型の鉱業や農業の増産を可能にし、余剰産品が交易において重要性を高めていくことになった。 植民地においては、貿易の半自由化と経済の発展により、特に商業に従事するクリオーリョが経済力をつけるようになる。一方では貿易の半自由化は、スペインを含む欧州列強とインディアス植民地に経済的な従属関係を強いることとなり、わけても宗主国だけを富ませるような関係は、クリオーリョたちに意識の変化をもたらした。 インテンデンシア制は行政上はそれなりの効果を得たが、要職は以前と変わらずペニンスラレスが独占し、さらにスペイン人による支配が強化されたことにクリオーリョたちの不満は増していった。
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