操舵系統
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 13:26 UTC 版)
潜水艦は水上艦と違い、トリムバランス以外にも水中での三次元立体運動を行う必要があるため、縦舵の他に横舵と潜舵を装備している。 潜舵は従来、艦首部に配置されていたが、艦首部はソナーなどの音響装置の空間になったため、騒音軽減のため艦橋側面に装着するのが主流となった。この方式はセイル・プレーン方式と呼ばれる。 一方、ソ連・ロシア海軍は、艦首部に装着していた(バウ・プレーン方式)。これは、同国潜水艦は北極海での行動が多いためである。北極海において浮上する場合、海氷を艦橋上部で破砕する必要があり、その際に艦橋に潜舵があると損壊する危険があるためである。他に、バウ・プレーン方式は潜舵の反応性が良好であるという利点がある(ただし艦首部ソナーへの雑音は増える。)。 また、艦尾の操舵部分は十字型が多かったが、近年は「事故による損傷からのフェイルセーフ」と「水中での操舵性向上」のためX型の操舵翼が増えてきている。
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