採用プロセッサの変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 09:46 UTC 版)
「スーパーコンピュータ」の記事における「採用プロセッサの変化」の解説
1980年代から90年代までは、高性能計算に特化した専用のベクトルプロセッサを各スーパーコンピュータメーカーが独自に開発し、システムに採用していた。 1990年代前半から、i860、Alpha、POWER、MIPS、SPARC、IA-64などのワークステーションやサーバ向けの汎用プロセッサが、組み合わされるメモリーが安価なこととあいまって徐々にスーパーコンピュータにも導入され始め、1990年代後半では一部のハイエンドなものを除いて汎用プロセッサベースのシステムが主流となった。そのようなシステムはコンピュータ・クラスターとも呼ばれ、プロセッサを多数搭載することで高いスループットを狙っている。 さらに、21世紀からのx86プロセッサの価格性能比の向上に合わせ、インテルやAMDのCPUを採用するメーカーが増加している。x86の流れをくむx86-64アーキテクチャを含めると2010年6月に発表された第35回TOP500ランキングでは500台中450台がx86プロセッサを採用しており、PowerPCを含むPOWERベースのシステムとともに市場を二分しつつある。 汎用プロセッサが主流となった90年代後半以降になっても、特に高性能なシステムではベクトルプロセッサによるものが多かったが、それも21世紀に入り変化した。2002年に運用が開始され以降2年半にわたってTOP500の首位を占めた地球シミュレータのような例外はあるものの、ハイエンドな分野でも置き換えが進行し、2010年6月のランキングにおけるベクトル計算機は500台のうち1台のみとなっている。
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