持ち乗り制度とは? わかりやすく解説

持ち乗り制度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/18 21:08 UTC 版)

厩務員」の記事における「持ち乗り制度」の解説

中央競馬においては調教専用馬場で人が競走馬に跨って運動をさせること)は本来調教助手騎手などが行仕事であるが、上記通り厩務員であっても資格取得すれば行うことができる。調教を行うことができる厩務員のことを調教厩務員、あるいは持ち乗り厩務員という。 厩務員1 - 2頭の担当競走馬をもち、厩務作業調教とをあわせて行う制度を持ち乗り制度という。この制度メリットとしては、 調教を行うことの出来人数増えるため、厩舎全体一定時間内に行うことのできる調教の量が増加する。当然、競走馬運動量増える厩務員調教助手騎手スケジュール合わせることなく自らの裁量厩務員作業調教2つ作業を行うことができるため、合理的な競走馬管理可能になる といったことが挙げられる一方デメリットとしては、 厩務員労働量が増える持ち乗り厩務員優遇される結果一般厩務員疎外され労働条件悪化を招く。 といったことが挙げられる関西栗東トレーニングセンター)では1980年代に持ち乗り制度が導入されたが、関東美浦トレーニングセンター)では厩務員労働組合の反発強く導入が遅れ、また導入後も1厩舎4人までという制限設けられた。1980年代を境にして関西厩舎所属競走馬関東厩舎所属競走馬成績面で圧倒するようになったいわゆる西高東低」の原因として、坂路などの施設面の他にも、持ち乗り厩務員を巡る制度違いによって競走馬運動量大きな差がついた事が一因とされる。 なお関東ではその後持ち乗り厩務員人数制限維持しつつ、人数制限のない、厩務作業を行うことのできる調教助手持ち乗り調教助手)の制度導入することでこの問題解決試みている。

※この「持ち乗り制度」の解説は、「厩務員」の解説の一部です。
「持ち乗り制度」を含む「厩務員」の記事については、「厩務員」の概要を参照ください。

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