投資信託と退職者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 08:25 UTC 版)
現在、多額の金融資産を有しているのは預貯金を中心に運用していた60歳以上の人々である。こうした資金を取り込むため、年金が主たる収入という生活実態に配慮し、分散投資することにより安全性に留意しつつ、毎月ないしは年金の受け取り月以外の月に分配のある商品も開発されており、これらの商品は投資信託の純資産残高の上位にランキングされている。 ただし、独立系FP(ファイナンシャルプランナー)の多くは、勤労者が退職時に退職金を基に生まれて初めての投資信託購入などの投資を始める際には、事前に十分研究してから、できれば損失が所得で補える現役時代(退職以前)から、小額で始めて投資経験を積むように警告している。この点、以下のような理由を挙げている。 退職金のようにそれまでに手にしたことのない多額の金を手にして気分が高揚しているので、冷静な判断がしにくい可能性がある 投資信託は安全性が高いとは言え、投資は常にリスクを伴うものであり、その仕組みや市場の傾向、投資技術などよく理解するには一定の経験が必要 今まで給与振り込みなどをしており退職金も振り込まれた口座のある銀行は、退職者の財政状況(それまでの収入や金融資産額など)をよく知っており、そのような銀行の窓口で言われるままに投資信託を購入することは、退職者の利益よりも銀行の利益を優先した勧誘になる可能性がある
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