懐疑的視点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/24 14:27 UTC 版)
K・ポール・ジョンソン(英語版)は、ブラヴァツキーの言う「マスターたち」は、彼女の師だった人々が理想化されたものだと主張した。ジョンソンは、「クートフーミ大師」はのモデルは、インド独立運動とシク教革新をすすめた組織シク・サバー(英語版)のメンバーで、最期のシク王デュリープ・シンのいとこだったタクール・シン(英語版)であると断言した。人類学者の杉本良男は、ブラヴァツキーの『幻想紀行』でのクートフーミは、ラーム・ランジット・シン(Ram Ranjit Das)がモデルである可能性があると述べている。神智学協会は、アーリヤ・サマージ(ヒンドゥー教の改革を目指しナショナリズム運動を主導した)と関係の深いシク・サバーや藩王のナショナリズムとも深く関わっていた。 クートフーミの手紙はブラヴァツキーの自作自演が疑われていたが、1984年の心霊現象研究協会の再調査では、手紙は彼女の筆跡ではないと判断された。自作説は否定されたが、口述を誰かが清書したという疑いは晴れていない。ブラヴァツキーの側近ダモダル・マーワランカル、スッバ・ラーオが書いたと言われたり、アルフレッド・パーシー・シネット(英語版)の筆跡がもっとも似ているという説もある。杉本良男は、クートフーミの手紙はダモダルがシネットと交流があった時期に限定されており、ダモダルが1885年に大師を探しにチベットに向かい消息を絶つと手紙も途絶えたため、関与があったことは否定できないと述べている。
※この「懐疑的視点」の解説は、「クートフーミ」の解説の一部です。
「懐疑的視点」を含む「クートフーミ」の記事については、「クートフーミ」の概要を参照ください。
- 懐疑的視点のページへのリンク