感覚異常についての議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 06:43 UTC 版)
「アーティカイン」の記事における「感覚異常についての議論」の解説
感覚異常は、アーティカインの臨床応用以前より、局所麻酔薬の注入に伴う合併症としてよく知られている。 アーティカインと感覚異常については、1993年のHaas and Lennonによる報告に議論の端を発している。21年間にわたる調査の結果、4%アーティカインの使用により、一時的または持続的な感覚異常を惹起する可能性が高いことが示されている。 著者らは、「感覚異常の全体的な発生率は非常に低く、1993年に行われた推定1100万回の注射のうち報告された感覚異常は14例である。」としながらも、「アーティカインまたはプリロカインが使用された場合に感覚異常の発生率が高い傾向にあるという示唆を支持する結果である。」としている。 1994年の報告では、4%アーティカインの使用において感覚異常の発生率は100万回に2.05回(0.000205%)の割合であったと結論付けている。 2000年に発表された追跡調査では、プリロカインおよびアーティカインの使用による感覚異常の発生率は50万分の1程度であると結論付けた。なお、一般的な歯科医師は、年間約1,800回の注射を行うとされている。 報告されている感覚異常のほぼ全てが、歯科用に用いられた場合に限定しており、また4%アーティカインの使用が直接的な原因として科学的に証明されておらず、感覚異常の原因として針による神経損傷の可能性が指摘されている。
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