性的二形性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 08:03 UTC 版)
詳細は「性的二形」を参照 性的二形性をよく表す例であるコーカサスオオカブト。ダーウィン『人間の進化と性淘汰』より。上が雄、下が雌。 生殖に直接関わる器官で求愛行動に直接関わらないものを主性徴と言う。これに対し、性淘汰によって影響を受け、求愛行動を有利にする形質を副性徴という(発生学で言う性別#二次性徴とは異なる)。 有性生殖を行う種のほとんどでは、雌雄で形態が異なる器官を持っている。子孫を残すにあたって、それぞれ違う方面に努力を割くためであり、この違いは古くから知られていた。 二次的性徴の性差を性的二形性とも言う。これは単なる大きさの違い (sexual size dimorphism, SSD) から、角や模様のような極端なものもある。性的二形は自然界にあふれている。雄にのみ見られるシカの角や、多くの鳥の雄が鮮やかな色彩の羽を持つ(そして雌は地味な色彩の羽を持つ)事などである。最も顕著な例はクジャクの尾羽である。脊椎動物で最大のSSDはアフリカ・タンガニカ湖産シクリッドの一種Neolamprologus callipterusで、雄は雌の30倍の大きさにもなる。無脊椎動物では雌の方が雄よりも大きい種が多い。特にコガネグモ類はその傾向が顕著である(ちなみに徘徊性のクモでは雄は雌よりもやや華奢な程度であまり差はない)。
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