当直勤務等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 09:21 UTC 版)
駐屯部隊には不測の事態(主として執務時間外に飛び込む災害派遣要請)に備え、待機要員と当直が置かれる。駐屯地当直司令及び部隊当直司令には補佐役として当直副官(駐屯部隊の人員の掌握・鍵の管理等)と当直伝令(主に当直司令のベッド取りや電話番、運転手等。軍で言う当番兵、従卒)が設けられる。 駐屯地当直 司令は駐屯地所在部隊長(主に中隊長職や科長職等3佐~1尉の自衛官、1個中隊程度の小規模部隊が駐屯する場合は当該の当直幹部が兼務する場合もあり、状況によっては尉官・准尉・曹長~2曹)が上番する。主に駐屯部隊の当直を統括し、駐屯地司令に命ぜられた事項を行う。1尉の自衛官が駐屯地当直司令に上番する際は、駐屯する部隊の部隊当直は駐屯地当直司令よりも下位の自衛官が上番する。また、当直副官は1曹~2曹の自衛官が上番する。司令の腕章は紺色地に外側2本内側2本の赤線4本、副官は赤線が内側3本線、伝令は陸曹が内側2本線、陸士は1本線。 部隊当直 隷下に中隊等の部隊を保有する連隊・大隊・それに準ずる「隊」に設置され、部隊当直司令は隷下部隊の当直を統括する。所属部隊長から命ぜられた事項を行う。1尉~3尉若しくは部隊によっては准尉や曹長(ただし最先任上級曹長の職若しくは補職が幹部職を指定された曹に限る)の階級を指定された自衛官が上番を行う。なお、小規模駐屯地等基幹部隊(連隊等)以外の駐屯部隊が1個中隊程度(業務隊等を除く)の駐屯地では基幹部隊の隷下外部隊等所属の自衛官が駐屯地当直司令に上番する場合を除き設置されない場合もある。ただし、設置された場合は担当する部隊当直司令は所属中隊等の当直幹部を兼務する場合がほとんどである。当直副官・伝令の指定階級は基本的に駐屯地当直副官・伝令と同じであり、装着する腕章も白地の物を使用する以外は同一である。 大隊・中隊等部隊当直 当直幹部は、大隊・中隊若しくはそれに準ずる「隊」の人員や武器などの管理・掌握などの責任者として勤務を行う(簡単に言えば電話番みたいな存在)。上番する自衛官は部隊等によるが1尉(部隊規模は中隊に準ずるが、部隊の特性上大隊規模として運用される偵察隊や後方支援隊補給隊等)~2曹(但し、2曹上番者は中級陸曹特技課程修了者に限る)が主に上番する。なお、所属部隊の人員の掌握等を受け持つ当直陸曹(2曹~3曹)や電話番や操縦手を担う当直士長(士長ないし1士)など2ないし3名で中隊等部隊当直は運用される。連隊・群等の隷下大隊に設置される当直幹部は1名で運用し、大隊隷下の中隊等に設置される当直は当直陸曹×2名ないし当直陸曹1名と当直士長×1で運用される。当直幹部は白地に赤線3本(どちらかというと「赤地に白帯2本」に見える)、当直陸曹は腕寄りに赤線2本、伝令は腕寄りに赤線1本の腕章を着用する。 師団・旅団・団等部隊当直 当直長は司令部(本部)勤務の幹部が上番、所属長から命ぜられた事項を行い隷下部隊当直を統括する。腕章等は特別な規則等は存在せず、各司令部ごとに異なる。
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