弱電の考え方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 06:00 UTC 版)
弱電関連で強電と最も異なる側面は、ノイズに対する考え方である[独自研究?]。強電でも接続される機器側で想定外の電圧・電流の変動があった場合はそれらの機器が異常な動作をするために問題視されるが、弱電で通信経路にノイズが入ることはなおさら問題視される。 電気的なノイズは、ノイズ以外の正常な電気信号との比率(SN比)で表すことができるが、これは正常な電気信号に対してノイズが無視できるほどの小ささであるなら問題がない。しかし、正常な電気信号に対して無視できないほど大きなノイズは、正常な電気信号による通信を妨げるために問題視される。これは例えるなら、前者が「オーケストラ演奏中に飛んでいる蚊の羽音」、後者は「会話している傍でオートバイのエンジンを空吹かししている」のに似ている。前者はまったく無視できるが、後者は無視できないので会話が困難である。弱電においても、ノイズが主体となる電気信号を妨げるため、これを防ぐ様々な方法が取り入れられている。 前述の例における「話しているそばで空吹かししているオートバイ」では、その対応がいくつか考えられる。考えられる対応としては、オートバイを遠ざけるか、建物の中など音を遮蔽できるところに自らまたはオートバイを移動するか、エンジンの爆音に負けない大声で喋るかである。弱電においてもその考えは変わらず、ノイズの発生源となる強電線や機器を弱電線から離して設置したり、電磁シールドで覆ってノイズの影響を軽減したり、あるいは「ノイズに負けないくらい大きな電力で音響機器を動作させる」や「途中で信号を補強してやる」などがある。また、信号の形態の変換、すなわち騒音の中では手旗信号で意思を伝え合うような、光通信などのデジタル化の併用といったことなども、広義においては弱電の範疇である。
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