弧 (幾何学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/22 01:30 UTC 版)
幾何学における弧(こ、arc)とは、大まかには曲線のつながった一部分のことであるが、より抽象的な概念に一般化される。初等幾何学においては円周の弧を指すことが多く、そのことを明確にしたい場合には円弧と呼ぶ。
元々、日本語としての「弧」は、木の弓またはその形状を意味する。
定義
位相空間論における弧とは、閉区間 [a, b] から位相空間 X への連続写像 γ、もしくはその像のことである[1]。弧状連結の概念を定義する際に現れ、その文脈では道(みち、path)と呼ばれることも多い。
定義において、閉区間を単位区間 [0, 1] に限る場合もあるが、どちらの定義も同等であることが直ちに従う。X として3次元ユークリッド空間 R3 を取れば、その場合の弧とは、空間曲線の連結な一部分であり、日常的な語の意味に近くなる。さらに、γ として全単射であることを要請することが多く、その場合の弧は、「自己交叉を持たず、閉でもなく、始点と終点を持つ曲線」である。
現実世界における具体例として、地球の大圏(あるいは大楕円)の一部は、大圏コースと呼ばれる。
円弧
上記の定義の特別な場合として円弧を得るには、全単射連続写像 γ : [0, 1] → R2 として
半径 r、中心角 θ の円弧の長さ L は
で与えられる。ただし、角の大きさは弧度法で与えているものとしている。度数法によって、α 度と与えられているならば、θ と α は
の関係にあるため、
となる。
脚注
- ^ 松坂 p. 202
参考文献
- 松坂和夫『集合・位相入門』岩波書店、1989年 ISBN 978-4000054249
関連項目
外部リンク
「弧 (幾何学)」の例文・使い方・用例・文例
- 噴水から飛び出た水が弧を描いた
- にじが草原の上に弧を描いていた
- ロッドが満月に弧を描きます
- 括弧内の数値は単なる情報です。
- 要素CとDは弧の生成には無関係なので排除することができる。
- 弧を描いて飛ぶ[動く].
- 虹(にじ)は町にアーチ形の弧を描いた.
- 【数学】 余角[弧].
- 弦 AC は弧 ABC に対する.
- ボールが弧を描いて飛んでいった.
- その岬(みさき)は弧を描いて南東に突出している.
- 括弧を掛ける
- 括弧の中の言葉
- 弧光灯
- ひじを曲げて横から打つ、短く弧を描くパンチ
- 弧を描く動き
- 私は括弧でこれらの単語を引きたたせる
- この意見を括弧でくくってください
- 制限されたスペースにおいて、一連の後ろおよび前の円弧に動いて乗り物を向きを変える行為
- バックスピンを伴って高い弧を描くように(ゴルフボールを)打つ
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