年代と来歴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/22 06:05 UTC 版)
「テムズ・スクラマサクス」の記事における「年代と来歴」の解説
ヨーロッパのサクスの年代は7世紀から11世紀にかけてのもので、イングランドで最も古い例は7世紀の墓地から出土したものである。単独所見によれば、イングランドで発見されたサクスの年代は9世紀から10世紀にかけてのものであると考えられ、ベアグノズのサクスは10世紀のものとされる。 ベアグノズのサクスと似通ったサクスの数振りとして、イングランド南部(ロンドンの3振り、サットン・フーの1振り、バークシャーのキーン・エッジ・フェリーのテムズ川の1振り)から見つかったものと、イングランド北部にあるダラムのフルバックで見つかったものが知られている。バークシャーのサクスは構造とデザインがベアグノズのサクスに非常に似ているため、両者は同じ工房で作られた可能性がある。 エリオットは、ベアグノズのサクスの銘文はアングロ・サクソン・フソルクの28文字のみから成っており、当時ノーサンブリア語の碑文に使用された、追加された文字を含まないことから、イングランド南部の、おそらくケント王国に起源を持つと示唆している。 サクスに刻まれたベアグノズという名前も、またケントに由来する。何故なら、写本に見られるこの名前のたった2つの例がケント族のものだからである。ベアグノズという人物の1つ目の例はケント王エアドウルフ(英語版)による、ケントのロチェスターにある聖アンドリュー教会に牧草地を譲渡する特許状に見られるもので、748年から760年の間に死亡した 。もうひとりのベアグノズ(Beahnoþとも綴られる)は、803年に行われたCouncils of Clovesho(英語版)に出席したケント出身の修道士で、844年にウェセックス王エゼルウルフに宣言の立会人にされた。「ベアグノズ」という名前は古英語の指輪、ブレスレット、トルク、あるいは王冠を意味する bēag あるいは bēah と、大胆さを意味する nōþ という言葉に由来し、リングボルド(Ringbold)と翻訳することができる。
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