工作技術関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 09:10 UTC 版)
「ジョセフ・ホイットワース」の記事における「工作技術関係」の解説
ホイットワースは、1830年代に、精密な平面を持つ部品の製造技法として、「エンジニアズブルー」(en:Engineer's blue)と呼ばれる青いペーストと測定平面3面を利用する切削法を導入した。測定平面3面による手法はそれまでも研磨加工と組み合わせて用いられていたが、彼の発明した切削法は、平面をより高精度なものとした。また、この技法はそのほかの形状の部品製造にも応用されて、各種精密工具の爆発的な発展につながった。 彼の次の発明は、1840年の「エンド・メジャメンツ(end measurements)」と呼ばれた計測法であった。これは、同じく彼の生み出した高精度の平面部品とねじを利用して開発された。1000分の1インチ単位=1サウ(thou)という高精度を誇り、1851年のロンドン万博で展示された。 1841年には、ウィットねじとして知られる、ねじ山の角度55度でピッチも規格化したねじの規格を考案した。これは師匠のヘンリー・モーズリーが、工場で使用するボルトとナットを規格化していたことにヒントを得たものである。ウィットねじはイギリスの鉄道用のねじ規格として採用され、史上初のねじに関する国内全体での統一規格となった。鉄道での採用をきっかけに、このねじ規格は一気に他の分野でも普及した。後に英国規格に採用されて“British Standard Whitworth(英語版)”(BSW)と呼ばれ、1956年に英国規格「BS 84」が割り振られた。
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