山田錦とその他の酒米
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 23:15 UTC 版)
一般に山田錦が「酒米の王者」などといわれて最も尊重され、各蔵が鑑評会へ出品する酒は山田錦で造ったものが多い。また鑑評会においては山田錦の酒米としての有利性を考慮し、山田錦の使用率が50~100%である製成酒については、第II部といって出品部門を別にしている。このような背景もあってか、酒造関係者の間では俗に「YK35」といって、「(Y)山田錦を使い、(K)きょうかい9号酵母を用い、(35)精米歩合35%まで高めれば、良い酒ができて鑑評会でも金賞が取れる」などと公式めいた言葉が流行したことがあった。もちろん実際の酒造りはそんな単純なものではない。 とくに1980年代以降、各都道府県の特性を生かした酒米が多く開発されてきている。(「都道府県開発の酒米」参照)。五百万石、美山錦、八反錦のように国際市場を含めて高い評価を得る品種も増加している。 ゆえに、まだまだ山田錦の名声は根強いものの、「山田錦でなくては良い酒は造れない」といった価値観は過去のものとなりつつあり、色々な米からそれぞれの米の特質を生かし、色々な味や香りの酒が造られるようになってきている。
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