山寨手机の勃興
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:42 UTC 版)
1990年代まで、中国の携帯電話市場は、ノキアやモトローラといった外資企業が、長年市場をほぼ独占してきた。2000年代初頭、政府の後押しを受けた大手民族系企業が外資企業から市場を奪うかのように見えた時期もあったが、薄型化、多機能化など携帯電話の急激な技術革新についてゆけずに、それらの民族系企業は軒並み赤字を計上していた。ところが、赤字の民族系企業を尻目に「非正規」の携帯電話産業いわゆる「山寨携帯」と呼ばれる模造携帯電話産業が急成長を遂げた。 この「山寨携帯」には、いくつかの類型があり 知的所有権の侵害にあたる完全コピー品すなわち外装のみブランド品を使い、内部は安物の部品を使った粗悪品 消費者がブランド品と見間違うことを期待した模倣品。某ブランドをまねた『SCNY』、『ERIOSSCN』 独自のブランドを持つ新興メーカー製品。例えば「深圳金立」、「北京天宇朗通」 など幅広い携帯が含まれる。 生産工程は極限まで細分化され、それぞれの生産工程でルールなしの激しい生存競争が繰り広げられた結果、ある種のイノベーションが生まれ「山寨携帯」は、一部の粗悪品を別にして低価格だが品質は高く、中国国内はもとより東南アジア、中東、アフリカなど世界各地で販売されるようになった。2007年には1億5000万台の「山寨携帯」が生産され、その半分弱の7000万台が輸出されたという。
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