山中のハリモミ純林
名称: | 山中のハリモミ純林 |
ふりがな: | やまなかのはりもみじゅんりん |
種別: | 天然記念物 |
種別2: | |
都道府県: | 山梨県 |
市区町村: | 南都留郡山中湖村 |
管理団体: | |
指定年月日: | 1963.01.18(昭和38.01.18) |
指定基準: | 植2 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | 昭和40.06.04 |
解説文: | 山中湖と忍野盆地との間にあり、ハリモミの総数約3万本、高さ20~26メートル目通り幹囲2~3メートルでほぼ一様の発育をとげ濃密な林相を保っている。この純林は富士山から噴出した 丸尾熔岩流の上にのみ孤立して発達したものであって、この点他に類例なく、学術上極めて貴重と認められる。 |
天然記念物: | 屋形石の七ツ釜 屏風岩、兜岩および鎧岩 山ノ神のフジ 山中のハリモミ純林 山五十川の玉スギ 山口ゲンジボタル発生地 山神の樹叢 |
山中のハリモミ純林
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/31 09:14 UTC 版)
(1975年撮影)
画像中央上部(3か所)と下方の森林にある濃緑色の樹林帯がハリモミの純林である。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
山中のハリモミ純林(やまなかのハリモミじゅんりん)は、山梨県南都留郡山中湖村にある日本固有種のトウヒ属であるハリモミ (Picea torano (P.polita))の純林である。
総本数は約3万本。国の天然記念物に指定されている。
概要
富士山の東北麓、山中湖から流れ出る桂川沿いの標高950メートル付近の平坦地に広がるハリモミの林で、天然記念物に指定されたエリアは数か所にまたがり合計面積は約57ヘクタールである。山中のハリモミは直径50センチ - 2メートル、樹高20 - 26メートルの高木が、ほぼ一様の発育を遂げた純林を形成しており、日本最大規模であると同時に日本固有種であるので、山中のハリモミ純林は世界で唯一の林である。
1916年(大正5年)、日本を訪れたアメリカの、ハーバード大学植物学者アーネスト・ヘンリー・ウィルソン(Ernest Henry Wilson)博士により日本国外に紹介されたことから、その価値が認められるようになり、1963年(昭和38年)1月18日に国の天然記念物の指定を受けた。
現状

山中のハリモミは、現在の樹相の大半が樹齢約250年ほどの一次林であるが近年、台風や山林火災などによる被害が著しく、ハリモミの倒れた跡地にコナラ、カエデ類の落葉樹、アケビ、ヤマブドウ等のつる植物の進入が激しくなり、ハリモミの再生状態が悪くなったため、進入した落葉樹やつる植物の除去など純林再生に向けた検討が行われ[1]、2001年(平成13年)地元自治体の山中湖村は国から記念物指定域のハリモミ林の払い下げを受け[2]、保全管理が進められてきた。
元々この純林一帯は徳川幕府の直轄地であり、少なくとも資料の残る1773年(安永2年)以前より村民が管理し、木材盗伐や山火事等の監視を続けていたが、明治初期の廃藩置県の際に国有地となっていた。前述した村への払い下げから10年後の2011年6月、純林(133.7ヘクタール)の一部(105.4ヘクタール)が、村民で構成される『山中浅間神社有地入会管理組合』に無償譲渡されることが村議会で決まり、廃藩置県から約150年ぶりに山中のハリモミ純林は村民のものとなった[3]。
交通アクセス
- 所在地
- 山梨県南都留郡山中湖村内
- 交通
脚注
- ^ 加藤陸奥雄他編『日本の天然記念物』、講談社、1995年3月20日 第1刷 p.200、p.202 ISBN 4-06-180589-4
- ^ 『山梨の巨樹・名木100選』 (社)山梨県林業研究会編集。山梨日日新聞社発行 2001年4月5日初版発行 pp.194-195 ISBN 4897108519
- ^ 「地元の宝」150年ぶり村民の元に『山梨日日新聞』2011年6月24日付朝刊、第2版、第28面
関連項目
外部リンク
固有名詞の分類
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