屋比久の CIC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 06:33 UTC 版)
知念半島の屋比久には日本軍の情報を収集・翻訳するとともに民間人尋問を行う情報機関、第310敵情報隊分遣隊 CIC (310th Counter Intelligence Corps Detachment) が駐屯し、兵士か民間人か等の厳しい訊問がおこなわれ、日本人兵士・朝鮮人軍夫・防衛隊と民間人とを振り分け、前者は屋嘉捕虜収容所などに送られた。沖縄戦の作戦参謀である八原博通が民間人に扮して摩文仁から脱出した際、米軍の捕虜となり、尋問で高級参謀であることが発覚したのも、屋比久のCICであった。 「 CICには、二、三百名の男が収容されていた。 年齢はまちまちだった。早く検問をと頼んだが相手にされず焦心 のうちに二、三日は過ぎた。七月二十六日ごろと記憶するが、いよいよ審査の順番が来た。 屋比久検問所は、小高い丘の上にあった。予想に反して、審査官は全部 日本人であった。三人ずつ横隊になって、 同時に審査 を受ける仕組になっている。 」 —八原博通『沖縄決戦 高級参謀の手記』(中公文庫) (Kindle 6825-6829).
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