小売を行う放送局
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 15:39 UTC 版)
この意味での「ローカル局」とは情報流通において主に「下流」に位置する放送局を指す。上流にはキー局、番組制作会社、通信社などがある。この場合、「キー局」が対義語とされる例が多いが厳密には対義語ではない。 各地の放送局は、取材能力、番組制作能力、その他経済的な理由(番組制作費など)から早朝から深夜まで(放送局によっては24時間)の全ての時間帯で自局制作の番組を流すことは困難である。そのため、キー局となる放送局を中心としたニュースネットワークや、その他の番組配信ネットワークを形成し、キー局から「情報」を卸してもらい、各地で放送している。この場合、番組の小売の位置にある局を「ローカル局」、卸売をする局を「キー局」という。 日本においてはキー局はローカル放送圏域を持っているので「小売」も行っているが、海外では ケーブルテレビのニュースチャンネルから発生した卸売専門のキー局も存在する。 キー局はニュースネットワークにおいては通信社・新聞社から情報を受け取る一方、自局で取材をしてニュースの「卸売り」を行い、番組配信ネットワークにおいては番組制作会社や映画社から番組を購入する一方、自局制作番組を「卸売り」している。 小売を行うローカル局には、上流から流れて来る情報や番組の内、どれを放送するかを選ぶ権限を持つ為、キー局のローカル放送とは番組編成が異なることが多い。民放では提供する会社(CMを流す会社)の意向や支払い額に応じて小売の範囲が異なることが多い。 そのような経済的事由や文化圏的な理由により、番組配信ネットワーク(ある番組が放送されるエリア)には、全国規模、地方ごと(ブロックネット)、県ごと、全国の主要都市のみなど様々ある。ブロックネットにおいてはその地方におけるキー局とローカル局という役割分担がなされた情報流通となることもある。ブロックネットや個別の放送局といった特定の地域でのみ放送される番組は「ローカル番組」と言われる。
※この「小売を行う放送局」の解説は、「ローカル局」の解説の一部です。
「小売を行う放送局」を含む「ローカル局」の記事については、「ローカル局」の概要を参照ください。
- 小売を行う放送局のページへのリンク